2016年03月19日
【開催中】近藤やよい 絵画展
みなさん、こんにちは。
冬のコートはもうしまっていいのか、
いや、思いきって片付けてしまい、
多少の寒の戻りは気合で乗りきるか…。
その決断を今日にも迫られているような
この頃です。
もう春が来ましたね。
わたむきホール虹の美術ギャラリーでは
この季節にふさわしい、
華やかな絵画展がスタートしました。
近藤やよい 絵画展
~色彩でありのままの感動を
描くことへの追求~
3月17日(木)~4月3日(日)

湖南市に拠点を置き、
絵画教室の講師として活動されている
近藤やよいさんの絵画展です。
近藤さんのお写真はこちらです。

今回は、当美術ギャラリーの
展示としては大変数の多い、
36点もの作品が
贅沢に壁面を彩っています。

まず最初に近藤さんの作品を見て驚くのは、
その技術の高さ。

写真ではありません。
これは近藤さんの筆による油絵です。

こちらはパステルで描きあげた作品。
パステルというひとつの画材のみで
人形の髪、肌、ドレスの生地、背景の
それぞれの質感を
見事に描き分けておられます。
何を聞いても
必ず朗らかな笑い声とともに
答えてくださる近藤さん。
作品が配置されたばかりの
ギャラリーを巡りながら
お話を伺いました。
絵を描くとき、
「なるだけ素直に描くことを心がけている」
と仰る近藤さんの画風は写実的で明快。
油絵でも、細部に見入ってしまうほど
細かく描きこまれている作品が多く、
気づくとひとつの絵を長い時間
眺めてしまっています。
(近藤さん)「もともと肖像画がメインなんです。
人物は得意ですね。
といっても注文を受けて描くので、
手元に残っているのは、
自分の家族を描いた作品ばかりです」

(娘さんを描いた作品。人物を描くときは“柔らかい雰囲気になるよう心がける”そうです。)
-美しいですね…。
そして、じっと見ていると
3Dのように浮きあがってくる感じが(笑)
「人の肖像の仕事をしていて、
夜中にふとその絵を見るとね、
思わずこう(絵を伏せたく)なることも(笑)
でも人の形をしたものが魅力的なんです」
会場には小型犬や猫など
愛らしい動物を描いた絵も数点
展示されていますが、
心がけておられるのは
“絵の動物と見る人の目が
合わないようにすること”。

「目は合わさないようにしますよね。
見る人のことを考えてというか…。
でも、画家としてはもっとリアルで
ぎょっとするぐらいのものを
描きたいと思う気持ちがありますよ。
もう、しびれるぐらいのものを」
でも、描いていると、
見る人のことを考えてバランスをとる気持ちが
働くのだと近藤さんは言われます。
現実にかぎりなく近いものを作る作業とは、
受け手に対する独特の配慮を
どこかで必要とするものなのでしょうか。
近藤さんの筆がキャンバスに再現する世界。
風景画も圧巻です。
「これは水彩(ガッシュ)で、
日本庭園を描きました」

「半夏生の花が白くてきれいで
これを手前に持ってきて、
後ろに庭園があってね。
でも、すみずみまで描きすぎて…。
描きこみすぎず、周りをぼかすとか、
そういうやり方もあるので、
これはちょっとやりすぎたかなって(笑)」

(半夏生の花が一本一本、茎の節の部分や葉の質感まで描かれています。)
-いや、非常に魅力的な絵だと思います。
写実的な風景画で、
何も変ったものが描かれていないのに
なぜかずっと見ていても飽きません。
アメリカの、ワイエスという画家の絵を
思い出しました。
「ワイエス、ああ、不思議な感じの
とても素敵な絵ですね…。
“ずっと見ていても飽きない”
と言ってもらえるのは一番嬉しいですよ」

こちらはヨーロッパの街並。
近藤さんの描かれるヨーロッパの街は
子どものころに憧れた
絵本やアニメの中のヨーロッパを
彷彿とさせます。
-子どものころ、絵本やアニメに描かれた
こういう街並みを見て
人の手で描かれたものだということが
信じられませんでした。
「そうですね、ジブリのアニメの絵なんて
本当にすごいですよね。背景の風景画とか・・・。
この絵は、でも、鉛筆の下描きなしで
描いているんですよ。絵が汚れちゃうから。
自分の絵の生徒さんにもそうしてもらっています。
下描きなしでみんな描いてますよ(笑)」

(下描きなし、だそうです。)
近藤さんは、どんなに細かい筆づかいの
絵を前にしても
「簡単ですよ」「難しくない」
と言われます。
絵を描くのが苦手なホールスタッフが
「人の顔って難しいですよね」と言うと、
近藤さんは
「顔なんか丸と四角で描けますよ」
と、にこにこしながら仰いました。
いや、私達にはとてもそうは見えません・・・
と思いながらも、
近藤さんにそう言っていただくと、
少しだけ、絵を描くことと自分との距離が
縮まるような気がしました。

近藤さんの作品を見ていると、
子どものころ、自分も周りの友達も
みんな絵を描くのが好きだったことを
思い出します。
人や花や犬や、遠い外国の風景を、
そこにあるかのように紙の上に現せたら、
ちょっとした魔法を使えるような感じが
するのではないか、と。
大人になると、その魔法は「技術」と
呼ばれるようになります。
近藤さんの絵は、誰もがかつて憧れた
あの魔法を感じられるものとして
人を魅了するのかもしれません。
展覧会は4月3日(日)まで。
皆様ぜひご来場ください。

(右側にあるのは、ドイツに実際にあったガス塔。「すごく素敵なんだけど、撤去されてなくなるということだったので、じゃあ絵に描いておかなくちゃ、と」)
(3月22日(火)・23日(水)・29日(火)は
休館日です)
冬のコートはもうしまっていいのか、
いや、思いきって片付けてしまい、
多少の寒の戻りは気合で乗りきるか…。
その決断を今日にも迫られているような
この頃です。
もう春が来ましたね。
わたむきホール虹の美術ギャラリーでは
この季節にふさわしい、
華やかな絵画展がスタートしました。
近藤やよい 絵画展
~色彩でありのままの感動を
描くことへの追求~
3月17日(木)~4月3日(日)

湖南市に拠点を置き、
絵画教室の講師として活動されている
近藤やよいさんの絵画展です。
近藤さんのお写真はこちらです。

今回は、当美術ギャラリーの
展示としては大変数の多い、
36点もの作品が
贅沢に壁面を彩っています。

まず最初に近藤さんの作品を見て驚くのは、
その技術の高さ。

写真ではありません。
これは近藤さんの筆による油絵です。

こちらはパステルで描きあげた作品。
パステルというひとつの画材のみで
人形の髪、肌、ドレスの生地、背景の
それぞれの質感を
見事に描き分けておられます。
何を聞いても
必ず朗らかな笑い声とともに
答えてくださる近藤さん。
作品が配置されたばかりの
ギャラリーを巡りながら
お話を伺いました。
絵を描くとき、
「なるだけ素直に描くことを心がけている」
と仰る近藤さんの画風は写実的で明快。
油絵でも、細部に見入ってしまうほど
細かく描きこまれている作品が多く、
気づくとひとつの絵を長い時間
眺めてしまっています。
(近藤さん)「もともと肖像画がメインなんです。
人物は得意ですね。
といっても注文を受けて描くので、
手元に残っているのは、
自分の家族を描いた作品ばかりです」

(娘さんを描いた作品。人物を描くときは“柔らかい雰囲気になるよう心がける”そうです。)
-美しいですね…。
そして、じっと見ていると
3Dのように浮きあがってくる感じが(笑)
「人の肖像の仕事をしていて、
夜中にふとその絵を見るとね、
思わずこう(絵を伏せたく)なることも(笑)
でも人の形をしたものが魅力的なんです」
会場には小型犬や猫など
愛らしい動物を描いた絵も数点
展示されていますが、
心がけておられるのは
“絵の動物と見る人の目が
合わないようにすること”。

「目は合わさないようにしますよね。
見る人のことを考えてというか…。
でも、画家としてはもっとリアルで
ぎょっとするぐらいのものを
描きたいと思う気持ちがありますよ。
もう、しびれるぐらいのものを」
でも、描いていると、
見る人のことを考えてバランスをとる気持ちが
働くのだと近藤さんは言われます。
現実にかぎりなく近いものを作る作業とは、
受け手に対する独特の配慮を
どこかで必要とするものなのでしょうか。
近藤さんの筆がキャンバスに再現する世界。
風景画も圧巻です。
「これは水彩(ガッシュ)で、
日本庭園を描きました」

「半夏生の花が白くてきれいで
これを手前に持ってきて、
後ろに庭園があってね。
でも、すみずみまで描きすぎて…。
描きこみすぎず、周りをぼかすとか、
そういうやり方もあるので、
これはちょっとやりすぎたかなって(笑)」

(半夏生の花が一本一本、茎の節の部分や葉の質感まで描かれています。)
-いや、非常に魅力的な絵だと思います。
写実的な風景画で、
何も変ったものが描かれていないのに
なぜかずっと見ていても飽きません。
アメリカの、ワイエスという画家の絵を
思い出しました。
「ワイエス、ああ、不思議な感じの
とても素敵な絵ですね…。
“ずっと見ていても飽きない”
と言ってもらえるのは一番嬉しいですよ」

こちらはヨーロッパの街並。
近藤さんの描かれるヨーロッパの街は
子どものころに憧れた
絵本やアニメの中のヨーロッパを
彷彿とさせます。
-子どものころ、絵本やアニメに描かれた
こういう街並みを見て
人の手で描かれたものだということが
信じられませんでした。
「そうですね、ジブリのアニメの絵なんて
本当にすごいですよね。背景の風景画とか・・・。
この絵は、でも、鉛筆の下描きなしで
描いているんですよ。絵が汚れちゃうから。
自分の絵の生徒さんにもそうしてもらっています。
下描きなしでみんな描いてますよ(笑)」

(下描きなし、だそうです。)
近藤さんは、どんなに細かい筆づかいの
絵を前にしても
「簡単ですよ」「難しくない」
と言われます。
絵を描くのが苦手なホールスタッフが
「人の顔って難しいですよね」と言うと、
近藤さんは
「顔なんか丸と四角で描けますよ」
と、にこにこしながら仰いました。
いや、私達にはとてもそうは見えません・・・
と思いながらも、
近藤さんにそう言っていただくと、
少しだけ、絵を描くことと自分との距離が
縮まるような気がしました。

近藤さんの作品を見ていると、
子どものころ、自分も周りの友達も
みんな絵を描くのが好きだったことを
思い出します。
人や花や犬や、遠い外国の風景を、
そこにあるかのように紙の上に現せたら、
ちょっとした魔法を使えるような感じが
するのではないか、と。
大人になると、その魔法は「技術」と
呼ばれるようになります。
近藤さんの絵は、誰もがかつて憧れた
あの魔法を感じられるものとして
人を魅了するのかもしれません。
展覧会は4月3日(日)まで。
皆様ぜひご来場ください。

(右側にあるのは、ドイツに実際にあったガス塔。「すごく素敵なんだけど、撤去されてなくなるということだったので、じゃあ絵に描いておかなくちゃ、と」)
(3月22日(火)・23日(水)・29日(火)は
休館日です)
Posted by わたむきホール虹 at 22:23│Comments(0)
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