2016年05月21日
【開催中】福田貞一 切り絵&水彩スケッチ展
みなさん、こんにちは
本当にいいお天気が続きます。
青空に緑がまぶしいです。
この草や葉っぱの緑色ですが、
染色家の志村ふくみさんの本に
あらゆる草や葉っぱは緑色なのに
この世のどんな植物からも
直接、緑という色を取りだして
染めることはできない、
と書いてあり、驚いたことがあります。
緑色の葉っぱも草もなぜか
白い布を緑には染められない。
なんだか不思議だと思いませんか?
さて、さわやかな季節に
美術ギャラリーにて新しい展示が始まりました。
福田貞一
切り絵&水彩スケッチ展
~歩く旅の中で得たスケッチと
遊び心で制作した切り絵~
5月19日(木)~6月5日(日)

長浜市在住の福田貞一さんによる
30点の切り絵、そして11点の水彩スケッチ画の
展覧会です。
福田さんはこの方です。

福田さんは長年、教師として中学校で
子どもたちに美術を教え、
その職を引退された現在は、
短大で人権教育や教育実習指導などの
授業を行いつつ、
切り絵、そして旅行先でのスケッチ画を
制作されています。
切り絵とスケッチ、どちらにも
“センス”と呼びたい輝きが宿る
福田さんの作品。
その秘密について、お話を伺いました。
まずは切り絵のお話から。
福田さんの切り絵に描かれているのは
琵琶湖や県下の町並みの風景などの
“現実に存在するもの”が大半を占めます。
しかしご本人は
「(切り絵作家の)藤城清治さんの
メルヘン調の世界が好き」
なのだとか。
(福田さん)「絵本もやれたらいいなあと
思っているんですよ。
それで、最近は詩や俳句なんかを
作品に入れているんです」

(「八方尾根」と、これからそこに挑む登山者、そして俳句が絶妙なバランスで配置されたユニークな構図)
―この字体は、福田さんオリジナルの
デザインなんですか?
「そうです。元の生徒が僕の展示を見に来て
“レタリングが良かった”なんて
褒めてくれたことがありますが」
さらりと仕上げられた
楽しげで、遊び心に満ちた切り絵。
手先が器用かつ根気強い人にしか
向かない創作形態なのかとも思いますが・・・。
「いや、切り絵は簡単ですよ。
それはもう、後始末も楽だしね。
(図案さえ決まれば)あとは
テレビ見ながらでもできるでしょう」
ただし、もちろん難しい部分はあります。
「黒と白のバランスが難しい。
・・・あのね、僕は作品をつくったら
家のテレビの横に作品を置いてね、
繰り返し目に入るようにするんですよ。
そうすると、直さないといけないところに
気づくんです」

(作品の上と下に黒い色が帯状に入っています。この部分は最初白かったということですが、黒を入れるほうが作品が締まることを「テレビの横に置いて」気づかれたそう)
黒と白の配分が魅力的なものになるよう
考えられた福田さんの切り絵。
さらに、作品にはその奥行きをもっと深くする
心配りが施されています。
それは、わずかのことで
黒と白だけの世界に大きな変化を起こす
“さし色使い”の妙。


福田さんの切り絵を見ていると、
“デザイン”とは本当に素敵なものだな、
と思います。
作品にしたい対象を表すための、
重要な線やフォルムが何かを的確につかみ、
少ない要素で、対象をより印象に残るものに
表現する。
ほとんど黒と白だけの切り絵の世界が
こんなにも目を楽しませてくれるのは
“デザイン”の力が持つ、豊かさと遊び心に
ほかならないと感じます。

続いて水彩スケッチ画について。

「もともとは大学から、
管理職になる50代手前まで
ずーっと油絵をやってました。
だけど、歳をとると油絵は準備が大変なんです。
その点、水彩は準備も後かたづけも
楽なんですが、
描くのは難しいですね。
失敗しても直せないし(笑)」
スケッチ旅行をしていると
現地の人と絵をきっかけにして
話すことができるのが楽しみ、と
福田さんは言われます。

(横浜の南京町の様子。同じ図案の切り絵作品もギャラリー内にあります。さがしてみてください)
「歳をとると、気力、体力のエネルギーは
減っていきますが、
それでもたえず何かつくっていたいと
思いますね」
そう言われる福田さん。
ギャラリーに来られるお客様には
自分も何かしてみたいけど、
こんなに上手に出来ないと
言われる方も多いのです、と
お話しすると
「やったらいいと思うんです。
上手下手はないですよ。
自分を表に出すことが大事」
という言葉をくださいました。
「作品をつくる」という行為は
考えてみると、とても面白いものです。
紙を切り抜いたり、線を描いて色をつけたり
するだけで、
様々な人の目や心を喜ばせる何かを
形にすることができてしまいます。
今回、会場で福田さんの作品を
ご覧になったあとは、思いがけず
「何かをつくりたくなる気持ち」
が芽ばえるのを感じられるかもしれません。

(5月24日(火)・31日(火・)6月3日(金)は休館日です)

本当にいいお天気が続きます。
青空に緑がまぶしいです。
この草や葉っぱの緑色ですが、
染色家の志村ふくみさんの本に
あらゆる草や葉っぱは緑色なのに
この世のどんな植物からも
直接、緑という色を取りだして
染めることはできない、
と書いてあり、驚いたことがあります。
緑色の葉っぱも草もなぜか
白い布を緑には染められない。
なんだか不思議だと思いませんか?
さて、さわやかな季節に
美術ギャラリーにて新しい展示が始まりました。
福田貞一
切り絵&水彩スケッチ展
~歩く旅の中で得たスケッチと
遊び心で制作した切り絵~
5月19日(木)~6月5日(日)

長浜市在住の福田貞一さんによる
30点の切り絵、そして11点の水彩スケッチ画の
展覧会です。
福田さんはこの方です。

福田さんは長年、教師として中学校で
子どもたちに美術を教え、
その職を引退された現在は、
短大で人権教育や教育実習指導などの
授業を行いつつ、
切り絵、そして旅行先でのスケッチ画を
制作されています。
切り絵とスケッチ、どちらにも
“センス”と呼びたい輝きが宿る
福田さんの作品。
その秘密について、お話を伺いました。
まずは切り絵のお話から。
福田さんの切り絵に描かれているのは
琵琶湖や県下の町並みの風景などの
“現実に存在するもの”が大半を占めます。
しかしご本人は
「(切り絵作家の)藤城清治さんの
メルヘン調の世界が好き」
なのだとか。
(福田さん)「絵本もやれたらいいなあと
思っているんですよ。
それで、最近は詩や俳句なんかを
作品に入れているんです」

(「八方尾根」と、これからそこに挑む登山者、そして俳句が絶妙なバランスで配置されたユニークな構図)
―この字体は、福田さんオリジナルの
デザインなんですか?
「そうです。元の生徒が僕の展示を見に来て
“レタリングが良かった”なんて
褒めてくれたことがありますが」
さらりと仕上げられた
楽しげで、遊び心に満ちた切り絵。
手先が器用かつ根気強い人にしか
向かない創作形態なのかとも思いますが・・・。
「いや、切り絵は簡単ですよ。
それはもう、後始末も楽だしね。
(図案さえ決まれば)あとは
テレビ見ながらでもできるでしょう」
ただし、もちろん難しい部分はあります。
「黒と白のバランスが難しい。
・・・あのね、僕は作品をつくったら
家のテレビの横に作品を置いてね、
繰り返し目に入るようにするんですよ。
そうすると、直さないといけないところに
気づくんです」

(作品の上と下に黒い色が帯状に入っています。この部分は最初白かったということですが、黒を入れるほうが作品が締まることを「テレビの横に置いて」気づかれたそう)
黒と白の配分が魅力的なものになるよう
考えられた福田さんの切り絵。
さらに、作品にはその奥行きをもっと深くする
心配りが施されています。
それは、わずかのことで
黒と白だけの世界に大きな変化を起こす
“さし色使い”の妙。


福田さんの切り絵を見ていると、
“デザイン”とは本当に素敵なものだな、
と思います。
作品にしたい対象を表すための、
重要な線やフォルムが何かを的確につかみ、
少ない要素で、対象をより印象に残るものに
表現する。
ほとんど黒と白だけの切り絵の世界が
こんなにも目を楽しませてくれるのは
“デザイン”の力が持つ、豊かさと遊び心に
ほかならないと感じます。

続いて水彩スケッチ画について。

「もともとは大学から、
管理職になる50代手前まで
ずーっと油絵をやってました。
だけど、歳をとると油絵は準備が大変なんです。
その点、水彩は準備も後かたづけも
楽なんですが、
描くのは難しいですね。
失敗しても直せないし(笑)」
スケッチ旅行をしていると
現地の人と絵をきっかけにして
話すことができるのが楽しみ、と
福田さんは言われます。

(横浜の南京町の様子。同じ図案の切り絵作品もギャラリー内にあります。さがしてみてください)
「歳をとると、気力、体力のエネルギーは
減っていきますが、
それでもたえず何かつくっていたいと
思いますね」
そう言われる福田さん。
ギャラリーに来られるお客様には
自分も何かしてみたいけど、
こんなに上手に出来ないと
言われる方も多いのです、と
お話しすると
「やったらいいと思うんです。
上手下手はないですよ。
自分を表に出すことが大事」
という言葉をくださいました。
「作品をつくる」という行為は
考えてみると、とても面白いものです。
紙を切り抜いたり、線を描いて色をつけたり
するだけで、
様々な人の目や心を喜ばせる何かを
形にすることができてしまいます。
今回、会場で福田さんの作品を
ご覧になったあとは、思いがけず
「何かをつくりたくなる気持ち」
が芽ばえるのを感じられるかもしれません。

(5月24日(火)・31日(火・)6月3日(金)は休館日です)
Posted by わたむきホール虹 at 17:07│Comments(0)
│美術ギャラリー